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県高校総体、まもなく開幕。今季も松本国際が優勝候補筆頭 ※無料

長野県高校総体が5月26日(金)に開幕する。各地区大会でベスト8に入った32校が出場し、6月4日(日)の決勝に向かって凌ぎを削る。

前回大会の決勝では、東海大諏訪が松本国際を1-0と破り、7大会ぶり2度目の優勝を飾った。2016年に東海大三から改称して以降、現校名で初のタイトル。前半3分にエース・岡本圭祐が先制点を挙げると、その後は自慢の堅守を発揮し、後半は被シュートを2本に抑え込んだ。

松本国際は高城泰史、矢越俊哉ら豊富なタレントを擁し、優勝候補筆頭と言われていた。その下馬評どおりに決勝まで勝ち進んだが、最後は攻撃陣が振るわず、まさかの零封負けを喫した。悔しさを糧に挑んだ県選手権大会では、決勝で松商学園に5-1と大勝。シーズンを通して個のクオリティが際立っていた。

今季の陣容を見ると、昨季主力として出場していたのはMF佐々木晄汰のみ。タレント力では昨季に比べて劣るが、今季のチームはスタンダードが異なる。プリンスリーグ北信越が2012年以来の2部制となり、松本国際は2部に所属。県内の高校で唯一、北信越の舞台に身を置いている。現在は7試合を消化して4勝3分の4位と、決して悪い位置ではない。

攻撃の中核を担うのは、ここまで7得点を挙げている佐々木晄汰だが、前節・新潟明訓戦では欠場。県総体への出場は不透明となっている。それでも橋崎泰雅、元木夏樹らポストプレータイプのFWに加え、技術に長けた中盤も備えており、個のクオリティは県内屈指。今季も優勝候補筆頭と言っていいだろう。

松本国際

対抗馬の筆頭は都市大塩尻だ。今季は現体制初の公式戦となった新人大会を制し、県リーグ1部では1試合消化が少ない中で3位につける。昨季から主力を張るエース・高橋圭太に加え、一昨年の全国高校総体で1年生ながら先発に抜擢されたFW中村玲央もいる。昨季まで総監督を務めていた高橋裕之氏が監督に復帰し、2大会ぶりの全国出場に向けて気合いは十分だ。

都市大塩尻

ダークホースの登場にも注目したい。前回王者の東海大諏訪は、南信大会準決勝で伊那北に0-1と敗れた。2018年度の全国選手権でベスト4に進出した上田西は、東信大会決勝で上田染谷丘に2-1と接戦を強いられている。このほかにも各地区で強豪校が苦戦しており、県大会でも何が起こるかはわからない。それは昨季、県2部に所属していた東海大諏訪が決勝まで進んだことからも証明済みだ。初夏の日差しに照らされながら、各校が熱戦を繰り広げることを望みたい。

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