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1月1日のニュース
マレーシアサッカー2024年重大ニュース(2)

あけましておめでとうございます。拙いブログを読んでいただいている皆様には感謝しかありません。6年目となります2025年もマレーシアからサッカー関連のニュースをお届けしていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。昨日のうちに書ききれなかった昨年2024年のマレーシアサッカー重大ニュースの続きをお届けしますが、年末に大きなニュースが多かったこともあり、今回は昨年11月までのニュースをまとめたものになります。昨年12月のニュースは明日以降に、改めて重大ニュース(3)としてお届けします。

ムルデカ大会:レバノンを下したマレーシアが11年ぶりに優勝

タイのキングズカップと並びアジア最古の招待大会の一つであるムルデカ大会は、昨年9月8日には第43回大会の決勝がクアラ・ルンプールのブキ・ジャリル国立競技場で行われ、準決勝では2−1でフィリピンを破ったFIFA135位のマレーシア(当時)が、やはり準決勝で昨年のこの大会を制したタジキスタンを1-0で破った同117位のレバノンが対戦しています。試合はコロンビア出身の帰化選手ロメル・モラレスが挙げたゴールを守り切ったマレーシアがレバノンを1−0で下して優勝を果たしています。大会ホストのマレーシアが優勝したのは2011年以来11年ぶりと多くのメディアが伝えましたが、2013年の大会で優勝したのはA代表ではなくマU23代表でした。A代表がこのムルデカ大会に最後に優勝したのは1983年で、それから数えると実に41年ぶりの優勝ということになりました。

この大会は7月に17ヶ月の契約期間を残して辞任したキム・パンゴン氏に代わり、コーチから昇格したパウ・マルティ監督代行にとって初の試合となりました。1月のアジアカップ、3月と6月のW杯予選といずれも良い結果が得られなかったマレーシア代表にとっては、キム前監督辞任など良いニュースがありませんでした、ライバルと目していたインドネシアはW杯アジア3次予選に進み、後述する年代別代表も結果を出せないなど、サポーターの不満は高まり、この大会は代表サポーターの統括団体「ウルトラス・マラヤ」が応援ボイコットを呼びかけ、ゴール裏は至って静かな試合だったのも印象的な大会でした。

年代別代表はいずれも苦戦ーアジアの壁に跳ね返される

AFC U23アジアカップ-マレーシアは3戦全敗でグループステージ敗退

昨年4月に行われたAFC U23アジアカップでは、2018年、2022年に続き3度目の本大会出場となったマレーシアは、グループステージ初戦のウズベキスタン戦、2戦目のベトナム戦といずれも0−2で敗れ、3戦目はやはり2連敗中のクウェートと対戦しました。ハキミ・アジム(KLシティFC)がゴールを決めたものの、結局この試合は1−2で敗れ、0勝3敗1得点6失点という成績でグループステージ敗退となりました。そん中、このU23アジアカップに出場したU23代表のメンバーの中から、FWダリル・シャム、FWファーガス・ティアニー、FWナジムディン・アクマル(いずれもジョホール・ダルル・タジムFC U23)、DFハリス・ハイカル(スランゴールFC)が今年、A代表デビューを果たすなど、光明も見えています。

AFC U20アジアカップ予選:マレーシアはスリランカとまさかの引き分けで本戦出場を逃す

9月下旬にタジキスタンで行われたAFC U20アジアカップ2025年大会予選E組で、マレーシアは最終戦でスリランカと対戦、終盤にゴールを許して1−1で引き分けた結果、予選で敗退しています。

初戦の相手オマーンを1−0で破り、2戦目の北朝鮮戦は0−0で引き分けといずれも格上相手に勝点を積み上げたマレーシア。続く第3戦のタジキスタン戦では、ロスタイムにタジキスタンにゴールを許して0-1と敗れ、最終戦を残して北朝鮮が勝点10で1位、タジキスタンが勝点6で2位、マレーシアが勝点4で3位、オマーンが勝点3で4位、スリランカが勝点0の5位となっていました。

マレーシアが最終戦でここまで未勝利のスリランカを破り、さらにオマーンがタジキスタンを破ることがあれば2位でのグループ突破の可能性が残る中、ここまで0勝3敗のスリランカは得点0失点12と、そのチャンスは十分にあるように思えました。

試合はマレーシアが1点リードで前半を終え、後半も残り5分を切ったところでまさかの事態がまっていました。87分に左サイドのからのクロスにスリランカのJ・ハリシュが頭で合わせて今予選でのチーム初ゴールとなる同点ゴールを決められてしまいます。その後は両チームとも得点ならず、試合は1−1に終わり、マレーシアは勝点5で予選を終えています。しかもこの試合の後に行われたオマーン対タジキスタン戦では、オマーンが3−1でタジキスタンを破っており、スリランカ戦で失点してなければU20 アジアカップ本戦出場となっていただけに悔いが残ります。

AFC U17アジアカップ予選:ラオスと引き分けたマレーシアは未勝利で予選敗退

10月下旬にラオスで行われたAFC U17アジアカップ2025年大会予選H組で、マレーシアはラオスと対戦して2−2で引き分け、通算成績を1分1敗とし、予選敗退となりました。

レバノンU16代表が出場を辞退し、アラブ首長国連邦(UAE)、マレーシア、ラオスの3ヵ国の対戦となったH組は、初戦でUAEがマレーシアを2−0で破り首位に立つと、続くラオス戦でも5−2と勝利して、早々と予選突破を決めていました。そしていずれも1敗同士の対戦となったマレーシア対ラオス戦は、各組の2位チームのうち、成績上位5チームに与えられる出場資格を賭けての争いとなるはずでした。

試合は11分にアラヤン・ハキーム(ジョホール・ダルル・タジムFC U19)のゴールでマレーシアが先制するも、21分、33分にそれぞれ失点して逆転されてしまいます。その後は66分にナキフ・フィルハド(モクタル・ダハリ・アカデミー)のゴールで追いつくのが精一杯でした。

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マレーシアの直近の年代別大会の予選および本選の結果をまとめると以下の通りです。 U23アジアカップ2024年大会:本大会出場もグループステージ敗退(0勝3敗) U20アジアカップ2025年大会:予選敗退(1勝2分1敗) U17アジアカップ2025年大会:予選敗退(0勝1分1敗) なお、同じ東南アジアサッカー連盟(AFF)所属のタイ、インドネシアは上記の3大会全てで本選に出場、ベトナムはU23とU17アジアカップに出場を決めています。マレーシアの各年代別代表がなかなか結果を出せない中で、A代表に帰化選手を増やして強化しようというFAMは、マレーシア以上に帰化選手でA代表を強化しているインドネシア代表が、実は年代別代表でも全て本選出場を果たしている事実から学ぶことが大いにありそうです。

ACLエリートにJDT、ACL2にスランゴールがそれぞれ出場も、喜熨斗勝史監督就任のスランゴールはグループステージ敗退

秋春制導入と共にAFCが新たに進めたのがACLの改変です。2024/25シーズンからは従来のACLはACLエリート(ACLE)に、AFCカップはACL2にそれぞれリブランディングされ、そし2014年に終了していたAFCプレジデンツカップを復活させて、やはりリブランディングしたAFCチャレンジカップの3層構造になりました。

今季はマレーシアからは2019年以来、ACLに出場しているジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)がACLEに本戦から出場しています。外国籍選手枠が撤廃されたことを活かすJDTは、マレーシア生まれの選手がピッチ上に1名となることもあるほど積極補強した外国籍選手を起用し、現在は6試合を終えて2勝2分2敗でグループA(東地区)の6位、首位の横浜Fマリノスとは勝点差5となっています。

ACL2には、昨季のリーグ2位のスランゴールFCが出場し、グループステージH組でムアントン・ユナイテッド(タイ)と引き分けて、セブFC(フィリピン)、そしてかつてのACL覇者の全北現代モーターズFC(韓国)に連勝して一時はグループ首位に立ちました。しかし、この大会中にニザム・ジャミル監督が突然辞任し、喜熨斗勝史新監督が就任するなどチーム内のゴタゴタもあり、喜熨斗新監督の初采配となったムアントン戦で敗れたスランゴールFCは、8年ぶりとなったアジアの舞台復帰でグループステージ敗退となっています。

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