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9月8日のニュース
・ムルデカ大会:サファウィ・ラシドは決勝で最多ゴール記録更新を狙う
・クダの選手が給料未払いに抗議し、3日連続で練習をボイコット・他のクラブでは給料未払いから家賃滞納で追い出される選手も
・マレーシアリーグ王者がシンガポール代表に3発快勝

ムルデカ大会:サファウィ・ラシドは決勝で最多ゴール記録更新を狙う

第43回ムルデカ大会の決勝は、2013年以来、11年ぶりの優勝を目指すマレーシアと初優勝を狙うレバノンが対戦します。9月4日に行われた準決勝では、先制されながらもフィリピンを2-1で破って決勝進出を決めたマレーシアですが、決勝ゴールはFWサファウィ・ラシドのPKでした。

そのサファウィ・ラシドは現在、代表通算22ゴールで歴代8位につけていますが、本日行われるレバノンとの決勝で1点を挙げることがあれば、サフィー・サリらが持つ歴代通算6位タイの23ゴールに並びます。

マレーシアの歴代最多ゴールは、マレーシアサッカー史上最高の選手とされるモクタル・ダハリ(代表在籍期間は1972年〜1985年)が持つ89ゴールですが、それ以下の選手もほぼ全員がマレーシアが強かった1980年代かそれ以前の選手です。歴代10位までに入っている選手で、2000年代以降に活躍した選手では、クアラルンプールFA(現KLシティFC)やスランゴールFA(現スランゴールFC)、インドネシアのプリタ・ジャヤFC(現マドゥーラ・ユナイテッド)などでプレーしたサフィー・サリ(代表在籍期間は2006年〜2017年)とサファウィ・ラシドの2名しかいません。

2017年のAFCアジアカップ予選、北朝鮮戦で代表初ゴールを挙げたサファウィ選手は、2019年までには27試合出場で10ゴールを挙げると、新型コロナにより代表戦がなかった2020年を挟んで、2021年から2023年までは31試合出場で10ゴールを挙げ、通算20ゴールとして、通算ゴール歴代トップ10入りを果たしてます。

さらに今年に入ってからは、6月のW杯予選の台湾戦、そして先日のフィリピン戦でそれぞれゴールを挙げて、並んでいたN・タナバラン(代表在籍期間は1964年〜1969年)、ウォン・チューンワー(同1968年〜1977年)を抜いて単独8位に浮上しています。

まずは歴代通算8位を狙うサファウイ選手は、「フィリピン戦のゴールは自分のモチベーションを上げる材料となった。次は何としても通算ゴール歴代6位タイになりたい。そしてレバノン戦でゴールを挙げてそれを達成できれば申し分ない。」と話しており、記録更新に積極的な姿勢を見せています。そして今日の試合でサファウィ選手がゴールを挙げることができれば、マレーシアにも11年ぶりの優勝が見えてきます。

クダの選手が3日連続で練習をボイコットし給料未払いに抗議か

英字紙ニューストレイツタイムズは、クダ・ダルル・アマンFCの選手たちが3日連続で練習に姿を表していないと報じています。クダは給料未払い問題未解決を理由に、今季開幕前に勝点3を剥奪されており、給料未払いに選手が耐えられなくなった可能性が懸念されています。

チームの練習場となっているアブドル・ハリム・スタジアムに隣接するフィールドには、選手は誰1人おらず、ナフジ・ザイン監督とスタッフのみが姿を表したということですが、ナフジ監督はこの状況についての質問に対しては回答を拒んだと、ニューストレイツタイムズは伝えています。

この記事では関係者の話として、選手たちは給料が未払いとなっていることから様々な金銭的問題に直面しており、その不満が練習ボイコットにつながっているとしています。さらに給料未払い問題がもっと早く解決していれば、このような事態には陥らなかったと述べ、この状況が今後どの程度続くのかも予想できないとも述べているということです。

他のクラブでは給料未払いから家賃滞納で追い出される選手も

同じニューストレイツタイムズでは、東海岸に本拠地を持つクラブの選手とスタッフが家賃滞納により、借りていた家を追い出されたという事例も報じています。この家賃滞納は、やはり所属チームからの給料未払いが原因だということです。

これを報じた記事では、関係者の話としてこの選手が所属しているチームは4ヶ月近く、給料が支払われていないということですが、このチームの選手たちは前述のクダとは違い、選手たちは給料を支払われていなくとも練習には参加し続けているということです。

「選手一人一人は(給料未払いにより)苦しんでいるが、全員が自分の役割に取り組んでおり、プロ意識を持って日々の練習を続けている。その一方で現実は厳しく、家賃が払えず、家を立ち退かねばならない選手が複数いる。」と匿名を条件に語った選手は、チームの経営陣に対して義務を果たして給料を払ってもらえねば、家賃だけでなく様々な支払いができず、生活が危うくなりつつあると、窮状を訴えています。

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この記事では「東海岸に本拠地を持つクラブ」と書かれていますが、該当するのはスリ・パハンFC、トレンガヌFC、クランタン・ダルル・ナイムFCの3チームです。この中では、スリ・パハンFCは以前も今季の給料遅配が報じられたこともあるため、この記事の東海岸に本拠地を持つクラブとはスリ・パハンFCの可能性が濃厚です。

マレーシアリーグ王者ジョホールがシンガポール代表に3発快勝

マレーシア国内リーグ10連覇中のジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)は、9月7日にシンガポール代表と練習試合を行い、3−0で快勝しています。シンガポールのカラン・フットボール・ハブで行われた試合では、JDTはムルデカ大会出場のマレーシア代表にマレーシア人主力選手が招集されていることもあり、現在開いているトランスファーウィンドウで加入した新戦力を起用したようです。(下はこの試合の先発XI)

いずれもスペイン出身のGKアンドニ・スビアウレ(スペイン2部CDエルデンセから加入)、DMFイケル・ウンダバレナ(スペイン2部CDレガネスから加入)、コロンビア出身のFWジョルジ・オブレゴン(クロアチア1部HNKリエカから加入)、フランス出身のMFエンゾ・ロンバルド(スペイン2部SDウエスカから加入)、韓国出身のDFパク・ジュンホン(タイ1部ラーチャブリーFCから加入)らが起用された試合は、前半31分にJDTがナズミ・ファイズのゴールで先制すると、後半の58分には新加入のジョルジ・オブレゴンが2点目を、そして90分にはFWモハマドゥ・スマレが3点目を決め、3−0でJDTがシンガポール代表に勝利しています。

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