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6月20日のニュース
・開幕1ヶ月で早くも複数のクラブで給料未払い発生か
・ヘリテイジ帰化選手候補のコービー・チョンがMSLクラブとの交渉のために来馬
・W杯予選で活躍したシンガポールGKは中国からの「投げ銭」に困惑

ユーロ2024は第1節の全試合が終了しましたが、この大会が始まって以来、マレーシアの新聞はスポーツ欄の大半がユーロ2024の試合結果や予想、さまざまな写真を掲載し、連日、8から10ページが割かれている一方で、マレーシアサッカーの記事は全て合わせても1ページになるかどうか…。そんな中で、マレーシアでは年中行事とも言える給料未払い問題が早くも起こっているようです。

開幕1ヶ月で早くも複数のクラブで給料未払い発生か

今季2024/25シーズンのマレーシアリーグ(MSL)は、5月10日に開幕し、FIFAデイズによる中断期間までに第3節まで終了しています。そんな開幕1ヶ月足らずのMSLの複数のクラブで既に給料未払いが問題になっていると、英字紙スターが報じています。

ペラFCでは、現在、選手に対して給料の半分しか支払えていないことをボビー・ファリド・サムスディンCEOが認めています。

「それ(=給料が半月分しか支払われていないことは)事実である。クラブはユニフォームや記念SIMカードなどを販売しているが、それが現在、我々ができる唯一のことだ。」

「政府系企業からの支援はなく、ユニフォームの売り上げも伸びない。そして入場料は値上げすればファンの足が遠のくため、低く抑えられたままだ。この状況でいったなにができるのか。」と述べたボビー・ファリドCEOは、他の複数のクラブでも給料の未払いが起こっており、これらのクラブが選手に給料を支払っていない期間はペラFCよりも長いと聞いていることも明らかにしています。

また、KLシティFCでもその期間は2ヶ月とも4ヶ月とも言われる給料未払いが起こっているとされており、同クラブのスタンリー・バーナードCEOは、未払いとなっている給料があることは認めたものの、すぐに解決する予定だと説明しています。

「(未払いとなっている給料は)今週中に支払えるだろう。クラブの株主でもあるクアラルンプールサッカー協会(KLFA)はこの問題を理解しており、それを解決する責任も方法も持っている。またクアラルンプール市役所もクラブのスポンサーとなることを表明しており、そのスポンサー料がクラブに支払われれば、未払い給料は直ちに解決すると話しています。

この他、スリ・パハンFCでも選手が昨季から4ヶ月の給料が支払われていないと噂されており、スターの記者がファンディ・アフマド監督にその実態を尋ねていますが、ファンディ監督は「そういった問題が起こっているかどうかはわからない(?)と述べ、さらに追及する記者の質問を遮り、他の質問に応えたということです。またチームの外国籍選手クパー・シャーマンにも同様の質問をしたようですが、やはりノーコメントだったということです。

さらにサバFCでは、選手や監督、コーチが4ヶ月分の給料が支払われていないと主張する一方で、クラブはこれを否定し、未払い分は1ヶ月から2ヶ月分で、それも支払いが行われつつあるということです。サバFCのジョー・ウィド社長は、クラブの出費は毎月170万リンギ(およそ5700万円)であるとし、状況は逼迫しているものの、選手はクラブとファンのために全力を尽くしてくれており、この状況はすぐに解決するだろうと、話しているということです。

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なお、サバFCについては、FIFAデイズによるリーグ中断期間にインドネシアのジャカルで開催された大会に出場し、3位/4位決定戦でPSISスマランを2−1で破っていますが、その勝利が決まると選手たちは4本指を見せて勝利を祝う場面がありました。(写真はスタジアム・アストロの公式サイトより)

この「4本指」のジェスチャーについては、何かを伝えたいのではという憶測が出ていましたが、上の記事の未払い給料4ヶ月分を示唆しているのではないか、というのが現在、最も有力とされています。

また、スターの記事では取り上げられていませんが、クダ・ダルル・アマンFCは給料未払い問題解決が遅れた頃により、今季開幕前に勝点3を剥奪される処分を受けており、マレーシアスーパーリーグ13チーム中、早くも5チームが開幕からわずか1ヶ月で給料未払い問題を抱えていることになります。リーグは来年4月の閉幕まであと10ヶ月ありますが、果たしこれらのクラブはこの長丁場を乗り切れるのでしょうか。

ヘリテイジ帰化選手候補のコービー・チョンがMSLクラブとの交渉のために来馬

英国で生まれ育った22歳のコービー・チョンは、マレーシア人の父とジャマイカ人の母を持ち、英国、ジャマイカ、そしてマレーシアの3つの国で代表選手となる資格を持っています。特にマレーシアでは、ルーツを持つヘリテイジ帰化選手の候補として、これまで何度も名前が上がっています。ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオンFC(WBA)のユース出身のチョン選手は、現在は英国6部のキングズ・リン・タウンFCでプレーしていますが、現在はマレーシア訪問中です。

そのチョン選手は現在、マレーシア滞在中ですが、アストロ・アリーナとのインタビューに応じ、今回の来馬については、マレーシアスーパーリーグ(MSL)のクラブと入団交渉を行うことも目的の一つだと話しています。

「今回、マレーシアに来たのは、親類や友人に会うためだが、MSLのクラブと入団交渉を行うためでもある。既に複数のクラブから打診を受けており、そういったクラブを訪れる予定もある。また(ここでプレーするとなる前に)マレーシアの雰囲気も知っておきたいと思っている。」

「交渉の結果、実際に入団に同意となればここに残るが、そういった具体的な話をするにはまだ時期尚早だと思っている。」と答えたチョン選手は、さらに英国のリーグとはいえ、6部でプレーしているチョン選手に対して一部のサッカーファンから否定的なコメントが出ていることに対しては、大半のマレーシア人サッカーファンは、プレミアリーグ(EPL)しか知らないからだろうと話しています。

さらにチョン選手は「英国6部は(サバFCとマレーシア代表でプレーする)ダレン・ロックや、(元トレンガヌFCとマレーシア代表でプーレした帰化選手の)リー・タックもかつてプレーしていたリーグであり、競争力は非常に高い。(自分への批判者に対しては)プレーを見せることで、実力を判断してもらいたい。ダレン・ロックやリー・タックが代表でプレーできたなら、自分にできないはずはないと思っている。自分は(彼らより)はるかに若く、(セミプロチームでプレーしていた両選手とは違い)プロチームでプレーしている。」と話しています。

またマレーシアでプレーすることの意義については「今後の選手キャリアを考えた際には、自分のルーツがあるマレーシアやアジアでプレーできる機会があるのであれば、それは良いことだと考えている。また代表チームでプレーする機会があれば、それは自分の運命を帰るきっかけにもなる可能性がある」とも語っています

W杯予選で活躍したシンガポールGKは中国からの「投げ銭」に困惑

先日終了した2026W杯アジア2次予選のC組で、中国とタイが勝点、得失差、得点で並びましたが、両チームの直接対決では中国の1勝1分だったことから、中国はグループ2位となりアジア最終予選へ進み、タイは3位となり予選敗退となっています。

最終第6節のタイ対シンガポールの試合はタイが3−1で勝利しましたが、この試合であと1点多くとっていれば、順位はタイがC組2位となり最終予選に進み、中国は同3位で予選敗退になっていたことから、中国サポーターの間では、タイのシュート11本を防いだシンガポール代表GKハサン・サニのおかげで最終予選に進めたとして、ハサン選手が一躍ヒーローとなりました。そしてそれが中国本土からの「投げ銭」へと発展します。’

アルビレックス新潟シンガポールでプレーする40歳のハサン選手は。シンガポールのタンピネスでナシ・レマやロントンなどのマレー料理を出す「ダプル・ハサン(ダプルはマレー語で「台所、キッチン」)という食堂を夫人と経営していますが、この店には試合の翌日から多くの中国代表サポーターが訪れ、さらに支払い用QRコードが中国国内のソーシャルメディアで拡散され、それを使って多くの「投げ銭」がハサン選手宛てに送られていると、シンガポールのメディア、チャンネル・ニューズ・アジア(CNA)が報じています。

これに対してハサン選手は「しばらく(投げ銭が投げられることを)楽しんでいましたが、これはいつ終わるのか、またこの行為に違法性ないかなど疑問を感じどこかで終わりにしなければならない」とCNAの取材に答えています。また拡散しているQRコードの中には偽のQRコードもあり、ファンが詐欺に巻き込まれる可能性があることも警告しています。その上で、ハサンはこれ以上の投げ銭は行わないように訴えています。

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上の記事が出たのは、W杯予選が行われた6月11日から数日経った時期でしたが、その続報を紹介します。ハサン選手は、中国代表のためにプレーしたのではなく、シンガポール代表の勝利のためにプレーした結果だとして、集まった「投げ銭」は自分が受け取るべきではないことから、全額を寄付することを発表しています。さらに今週の月曜日はイスラム教の

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