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5月4日のニュース
東南アジア競技大会-男子はラオスに勝利で好発進、女子は強豪ベトナムに完敗
サッカー協会はスーパーリーグに外国人審判採用を検討
トレンガヌはスタインブリュックナー監督交代を否定する公式声明を発表

東南アジア競技大会-男子はラオスに勝利で好発進、女子は強豪ベトナムに完敗

昨日5月3日に東南アジア競技大会通称シーゲームズの男女サッカーでマレーシアが初戦に臨んでいます。U22代表が対戦する男子サッカーでグループステージB組のマレーシアは第1節に試合がなく、この日のラオス戦が初戦となりました。昨年の東南アジアサッカー連盟AFF U23選手権ではラオスにまさかの2連敗を喫したマレーシアですが、その試合でもプレーしたV・ルヴェンティランやウバイドラー・シャムスルらがこの試合でも先発XIに入っています。(以下はこの日の先発XI)

この試合で先制したのはマレーシアでした。カウンターから開いて陣内に攻め込み、アリフ・イズワンのシュートは相手GKにブロックされたものの、そのこぼれ球に詰めていたウバイドラー・シャムスルがシュート。これが決まって、開始4分でマレーシアがリードを奪います。しかしラオスもその後反撃に転じ、マレーシアは防戦一方となった20分には右サイドからのクロスを、マレーシアの先制ゴールを決めたウバイドラー選手がクリアミスからオウンゴールし、試合は1-1となります。その後もラオスが押し気味に試合を進める中、マレーシアのサフワン・マズランのクロスを今度はラオスDFがオウンゴールし、28分に再びマレーシアが2-1とリードを奪い、前半はそのまま終了します。

ベトナム、タイとの対戦の前に負けるわけにはいかないマレーシアのE・エラヴァラサン監督は後半に入ると次々と交代カードを切りますが、これが見事なほどハマります。、75分には右サイドからのスローインをファーガス・ティエニーがゴール前に流すとこれを受けたシャヒール・バシャーのシュートが決まり、途中出場の2人の連携が決まり3-1とします。さらにリードを広げると、ロスタイムにはシャヒール選手のロングシュートがクロスバーに当たって跳ね返ったところを、やはり途中出場のナジムディン・アクマルが押し込んで4-1、さらにラオスDFのオウンゴールで5-1としたマレーシアが終わってみれば圧勝で試合を終えています。

5-1の勝利とは言え、そのうち2点は相手のオウンゴールであり、試合展開でも序盤ではラオスに押し込まれ、ディフェンスラインとGKシーク・イズハンの連携が撮れていない場面も見られるなど、ベトナム、タイとの対戦までには多くの修正が必要な印象を残した試合でした。

東南アジア競技大会2023 男子サッカーB組第2節
2023年5月3日@ヴィサカスタジアム(プノンペン、カンボジア)
マレーシア 5-1 ラオス
⚽️マレーシア:ウバイドラー・シャムスル(4分)、アナタンザ・シーポンファン(20分OG)、シャヒール・バシャー(75分)、ナジムディン・アクマル(90+2分)、フォウタウォン・サンウィライ(90+4分)
⚽️ラオス:ウバイドラー・シャムスル(20分OG)

東南アジア競技大会2023 男子サッカーB組順位表

順位 チーム 得点 失点 得失差 勝点
1 ベトナム 2 2 0 0 5 1 +4 6
2 マレーシア 1 1 0 0 5 1 +4 3
3 マレーシア 1 1 0 0 3 1 +2 3
4 シンガポール 2 0 0 2 2 6 −4 0
5 ラオス 2 0 0 2 1 7 −6 0

この試合のハイライト映像。シンガポールのメディア、メディアコープの公式YouTubeチャンネルより

この日は女子サッカーでもマレーシアが登場し、ワールドカップ出場のベトナムと対戦しましたが、こちらはオウンゴールを含む0-3で敗れています。この試合は見ていませんが、報道では試合開始から自陣に押し込まれたマレーシアは4分、23分、34分と前半だけで3失点し、後半に入っても状況は変わらず、反撃どころか無失点に抑えるのが精一杯だったようです。次戦もワールドカップ出場国のフィリピンと対戦するマレーシアにとっては、2大会ぶりのシーゲームズ出場は経験を積む場となりそうです。

サッカー協会はスーパーリーグに外国人審判採用を検討

マレーシアサッカー協会FAMは今季のマレーシアスーパーリーグに外国人審判を採用する予定があることを明らかにしています。今季は3月17日のペナン対サバ戦で3つの「疑惑の」PKを与えたズルカルナイン・ザカリア主審が無期限の職務停止処分を受けていますが、これまでも国内審判の「質」はスーパーリーグのチームだけでなく、サポーターからの批判の対象になっていました。

FAMのハミディン会長は、マレーシア人審判の質が低いと考えているわけではないことを強調する一方で、外国人審判を採用することによって、彼らとの意見交換により’審判技術の向上が図れると考えていると説明し、既にスーパーリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLのアブドル・ガニ・ハサン会長と外国人審判採用についての協議を進めていることを明らかにしています。

FAMは、2019年のマレーシアFAカップ決勝ペラ対クダ戦の審判に岡部拓人、八木あかね、野村修の三氏を招いた前歴がありますが、この試合を担当した日本人審判三氏には両チームからだけでなく、メディアなどからも高く評価された実績があります。

トレンガヌはスタインブリュックナー監督交代を否定する公式声明を発表

このブログでも取り上げたトレンガヌのトミスラフ・スタインブリュックナー監督の更迭の噂について、トレンガヌが公式SNSでこれを全面的に否定する声明を発表しています。

昨季は2位のトレンガヌは、今季開幕からの10試合で4勝1分5敗の8位と低迷し、今季から就任したスタインブリュックナー監督が、クランタンのチェ・ムンシク監督、クランタン・ユナイテッドのトマス・トルチェ監督に続く今季スーパーリーグで3人目となる監督交代となるのではという噂が広まっており、その後任にはマレーシアリーグを熟知し、AFCカップ出場経験もあるアイディル・シャリン前クダ監督が新監督に就任するという実しやかな噂まで出ています。

しかしトレンガヌはチーム公式SNSで声明を発表し、この噂を否定するとともに、スタインブリュックナー監督の評価を早急には行う予定はないとしています。「トレンガヌは監督交代の噂を全面的に否定する。監督交代についてはチームの技術委員会が精査し、チームを運営するTFC社取締役員会の承認を得る必要がある。現時点ではこういった手続きは行われておらず、監督交代の噂はチーム対して悪意があるものだと考えられる。現在はリーグ再開となる5月19日の試合に向けてチーム一丸で準備している段階であり、また今年2回目のトランスファーウィンドウで獲得を希望する選手のリストアップを行なっている段階であり、性急な行動を起こす時期ではないと考えている。」として、サポーターに落ち着きを求めています。

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