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スーパーリーグクラブのコーチの月給は30万円!?

Mリーグの監督、コーチはの前途は暗いと、マレーシアサッカー指導者協会(PJBM)の会長が語っていると、英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。

Mリーグを主催するマレーシアンフットボールMFLは、来季から監督だけでなくコーチにもプロAライセンスの保持を義務付けることになりましたが、前サラワク・ユナイテッドFCのテクニカルディレクターでもあるB・サティアナタンPJBM会長は、今季は1部と2部合わせて22チームあったMリーグが、来季のリーグ再編成により15チームとチーム数が大幅に減少した点を挙げて、最大でも30名のマレーシア人指導者しか仕事につけず、マレーシア人のプロ指導者の供給過多が起きていると説明しています。

そしてこの供給過多により、買い手有利となったMリーグクラブはマレーシア人コーチに対して、従来より安い給料を提示するようになっているということです。

サティアナタンPJBM会長は、現在、国内にはプロAライセンスの保持者がおよそ50名おり、彼らはプロAライセンス取得のために7万マレーシアリンギ(およそ220万円)を支払ってコースを受講する一方で、Mリーグクラブの中にはそういったプロAライセンス保持者に対して月給1万マレーシアリンギ(およそ31万円)の契約を提示するクラブもあると話しています。

国内トップリーグのクラブのコーチに対してそのような給料が提示されていることに失望していると話すサティアナタンPJBM会長は、仕事が欲しいコーチの中にはそのような定額の契約であっても受け入れる者いる一方で、そういった低額で契約しながら、結果を残せず解雇された場合、再びトップリーグの指導者に復帰することは難しくなると述べて、低額での契約は自身の将来を危うくすることになると指摘しています。

またコーチを買い叩くような姿勢を見せるMリーグのクラブに対しては、MFLの基準にそうことだけを考え、この国のサッカーの将来を考えていないと批判しています。「この国のサッカーのレベルを上げるには、レベルアップしたいと考える選手と、その選手が目的を果たせるように指導する資格を持ったコーチの両方が必要であるが、Mリーグクラブは経営が苦しいとはいえ、そういった点を無視して、マレーシア人コーチを搾取している。」と非難するとともに、国内のプロ指導者に対しては威信と自尊心を持って欲しいと話しています。

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サティアナタンPJBM会長は、トレンガヌFCとナフジ・ザイン監督との問題についても言及し、トレンガヌFCは外国籍の監督、コーチであれば、決してこのような対応はしないだろうと述べ、マレーシア人指導者に対する不敬を批判するとともに、このような対応は直ちに改めるべきだとも述べています。

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