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マレーシアカップ2022
準々決勝1STレグ結果とハイライト映像

TMマレーシアカップ2022の準々決勝4試合のファーストレグが11月5日と6日に行われています。行われた4試合は、いずれも今季リーグ戦での成績上位チームが勝利する順当な結果ととなりましたが、4試合中3試合でレッドカードが出されるなど、今季最後のタイトルを目指す各チームの試合は激しさを増してきています。なお準々決勝セカンドレグは11月11日と12日に予定されています。
*試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルより

マレーシアカップ2022準々決勝 1STレグ
2022年11月5日@サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
クチンシティ 0-1 サバ
⚽️サバ:バドロル・バクティアル(69分)
🟨クチンシティ(1):アダム・シリーン
🟨サバ(2):リザル・ガザリ、イルファン・ファザイル
MOM:ダミアン・チェン(サバ)
いずれも東マレーシア(ボルネオ島)に本拠地を持つ両チームの「ボルネオダービー」となったこのカードは、1回戦でMリーグ1部スーパーリーグ12位のペナンを破って準々決勝に進出した2部プレミアリーグ3位のクチンシティが、スーパーリーグ3位のサバをホームに迎えて対戦しました。クラブ史上初となるマレーシアカップ準々決勝進出を祝い、この試合を主催するクチンシティは、この試合が入場無料となることを事前に発表し、公式発表では今季最多の2万154人の観衆がサラワク州立スタジアムに集まりました。
試合はホームのクチンシティが前半を優勢に進めるものの、マレーシアカップでは先発で起用されているサバのGKダミエン・チェンが相手のセットプレーからのシュートを好セーブし、またクチンシティのGKシャイフル・ワジジも加賀山泰毅選手のロングシュートを止めるなど、前半は0-0で終了しました。後半に入っても両GKの頑張りでしまった試合になりましたが、69分にサバが決勝点を挙げます。クチンシティGKのシャイフル・ワジジがサバのファルハン・ロスランのシュートを反応よく防いだものの、そこに詰めていたキャプテンのバドロル・バクティアルがそのこぼれ球をゴール!サバがついにクチンシティのゴールをこじ開けました。その後クチンシティも反撃しますが、この試合のMOMにも選ばれたダミエン・チェンがサバゴールに立ちはだかり、この1点を守り切って勝利しています。
クチンシティの谷川由来選手、サバの加賀山泰毅選手はいずれも先発して、フル出場しています。

マレーシアカップ2022準々決勝 1STレグ
2022年11月5日@スルタン・ムハマド4世スタジアム(クランタン州コタ・バル)
クランタン 0-3 JDT
⚽️JDT:ベルグソン・ダ・シルヴァ(29分)、シャフィク・アフマド(37分)、レアンドロ・ヴァレスケス(74分)
🟨クランタン(3):アリプ・アミルディン、ジャスミル・メハト、イクワン・ヤゼク
🟨JDT(0):アフィク・ファザイル、レアンドロ・バレスケス、シャールル・サアド、ナサニエル・シオ
🟥クランタン(1):ジャスミル・メハト(試合終了後)
🟥JDT(1):アフィク・ファザイル(🟨x2)
MOM:ベルグソン・ダ・シルヴァ(JDT)
互いに特徴的なオーナーの両チームの対戦は、今季スーパーリーグ9連覇を達成したジョホール・ダルル・タジムJDTが、エースのベルグソン・ダ・シルヴァのゴールなどで、プレミアリーグ2位のクランタンに快勝しています。
マレーシアでも有数のサッカーどころでもあるクランタンは、10年前の2012年にはスーパーリーグ、FAカップ、マレーシアカップの三冠も達成する強豪チームを擁していましたが、2013年のFAカップ優勝を最後にタイトルから遠ざかっています。当時チームを運営していたクランタン州サッカー協会KAFAのミスマネージメントもあり、2019年からは2部プレミアリーグでプレーしています。そんなクラブを実業家のノリザム・トゥキマン氏が2020年9月に買収し、そこからかつての栄華を目指して復活の道を進んできているクランタンが、今季既に二冠を獲得し、このマレーシアカップ優勝で三冠達成をもくろむJDTと対戦しました。
試合は代表GKファリザル・マーリアスらをベンチスタートさせる余裕を見せたJDTの一方的な試合となり、後半76分にはJDTのアフィク・ファザイルがこの試合2枚目のイエローで退場となるものの、試合の大勢には影響がなく、ホームのクランタンが無得点で敗れています。
クランタンの原健太選手は先発して、前半終了時に交代しています。

マレーシアカップ2022準々決勝 1STレグ
2022年11月6日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール 2-0 ヌグリスンビラン
⚽️スランゴール:カイオン(56分PK)、アリフ・ハイカル(90+1分)
🟨スランゴール(1):カイオン
🟨ヌグリスンビラン(1):ハリズ・カマルディン
🟥ヌグリスンビラン(1):エロルド・グロン
MOM:シーハン・ハズミ(ヌグリスンビラン)
スーパーリーグ5位のスランゴールが、同4位のヌグリスンビランをホームに迎えた試合は、スランゴールが好機に次ぐ好機を得ながらも、攻撃陣の精度の低さやヌグリスンビランGKのシーハン・ハズミのスーパーセーブもあり、前半は0-0で終わります。
後半に入っても、好機を得るものの、それを活かせないスランゴールにとっては、嫌な流れのまま進んだ試合は56分に動きました。ヌグリスンビランのペナルティエリアでエロルド・グロンがシャルル・ナジームを倒してPKを与えてしまいます。(実際にはボールに行っているクリーンなタックルにも見えますが)、しかもこの判定に執拗に抗議を続けるグロン選手に対して主審がレッドカードを示し、ヌグリスンビランは10人になってしまいます。
数的有利を生かしたスランゴールは終了間際にアリフ・アイカルが数少ないDFをかわしてダメ押しのゴールを決めて勝利し、タン・チェンホー監督就任以来の無敗記録を7に伸ばしています。

マレーシアカップ2022準々決勝 1STレグ
2022年11月6日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティ 0-1 トレンガヌ
⚽️トレンガヌ:クパー・シャーマン(15分)
🟨KLシティ(3):パウロ・ジョズエ、デクラン・ランバート、アリフ・シャキリン
🟨トレンガヌ(4):クパー・シャーマン、アディブ・ザイヌディン、ハビブ・ハルーン、シャミルザ・ユソフ
🟥トレンガヌ(1):スハイミ・フシン
MOM:シャミルザ・ユソフ(トレンガヌ)
スーパーリーグ2位のトレンガヌを同5位のKLシティがホームに迎えた試合は、1回戦2試合で5ゴールを挙げたトレンガヌのクパー・シャーマンがゴールを決め、トレンガヌが1-0で勝利しています。
AFCカップで他のクラブよりも試合数が多いKLシティは、この試合でも疲労蓄積が心配されましたが、前年の覇者として臨むマレーシアカップでは、そのモチベーションは切れておらず、試合開始からパウロ・ジョズエがトレンガヌゴールに迫るなど、試合を優位に運びます。しかし、好調のクパー・シャーマンが、相手ゴール前の混戦からそのこぼれ球を押し込んで、トレンガヌが開始15分でリードを奪います。
試合はそのまま、一進一退の攻防を繰り返しながら進み、問題の62分を迎えます。自陣からパウロ・ジョズエのロングボールに反応したKLシティのロメル・モラレスが抜け出そうとしたところを、トレンガヌのGKスハイミ・フシンがペナルティエリアのすぐ外で倒し、スハイミ選手は一発レッドで退場、KLシティはFKを得ます。しかし、スハイミ選手に代わって入ったGKシャミルザ・ユソフがパウロ・ジョズエのこのFKを止めると、さらにゴール前に詰めていたロメル・モラレスのシュートも再び止める大活躍で失点を防ぎます。今季トップチーム初出場となったチームの第3GKが勝負どころで大仕事を成し遂げたトレンガヌが準決勝に一歩近づいています。

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