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8月25日のニュース
AFCカップ東南アジア地区決勝-KLシティが南部健造選手所属のPSMマカッサルとの再戦を制す

昨日8月24日にAFCカップ東南アジア地区決勝が行われ、Mリーグ1部スーパーリーグのKLシティがインドネシアのPSMマカッサルを5-2で破り、地区間プレイオフ準決勝進出を決めています。

AFCカップ東南アジア地区グループステージでは同組となり、その際は双方とも様子を探りながらの対戦で0-0で終わっていた両チームですが、この試合で慎重な入りを見せます。それでも10分にはマカッサルがコーナーキックで久しぶりの実戦となるKLのGKアズリ・アブドル・ガニを試せば、KLもその数分後にはザフリ・ヤハヤが絶好の機会を作りシュートを放つなど、試合は徐々に熱を帯びてきます。

マカッサルは、先日のこのブログでも取り上げたヤコブ・サユリ、リズキ・エカ・プラタマの両ウィングが攻め上がる機会が何度かあったものの、フォワードのエヴェルトンにボールが渡らず、なかなかゴールには至りません。マカッサルが攻めあぐねている間に、KLはペースを上げ、20分にはライアン・ランバートからの縦パスを受け、右サイドをオーバーラップしたイルファン・ザカリアがゴール前のロメル・モラレスにクロス。モラレスはこれをノートラップでシュートするもマカッサルDFのダレン・ドウクがゴール前でブロックし得点には至りません。続くコーナーキックではパウロ・ジョズエがモラレスのキックに頭で合わせますが、ゴールポストのわずか上に外れてしまいます。

しかし32分にKLが先制します。ゴール前の混戦からジョズエのヘディングをザフリ・ヤハヤがやはり頭で折り返し、これをモラレスが今度はしっかりとゴールし、KLが1-0とリードします。

早く追いつきたいマカッサルは43分には、グループステージでは出場がなかった南部健造選手がペナルティエリアの外からシュートを放ちますが、枠を外れてしまいます。そしてその3分後の45+2分にはマカッサルゴール前からジョズエ、モラレスと繋ぐカウンターで、モラレスのパスをフリーのジョーダン・ミンターがシュート。これが決まって前半は2-0とKLがリードして終了します。

後半に入ると、50分にはザフリがマカッサルのペナルティエリア内でリズキ・プラタマに倒され、荒木友輔主審はKLにPKが与え、これをキャプテンのジョズエが決め、KLはリードを3点に広げてマカッサルを突き放します。リードが広がったことでスタンドのKLサポーターに楽観ムードが漂い始めますが、しかし、ここからマカッサルの怒涛の反撃が始まります。

58分にはこの試合で縦横無尽の運動量を見せたマカッサルのサユリが、KLディフェンダーをかわしてペナルティエリアの外から左足を一閃。KLのGKアズリが反応できなかったこのシュートが決まって、マカッサルは2点差とすると、その4分後にはラシド・バクリのコーナーキックに頭で合わせたDFのアクバル・タンジュンがゴールを決めて、マカッサルはKL に1点差まで迫ると共に、試合の流れもマカッサルに傾きかけたように見えました。

しかしその一気呵成となったマカッサルを止めたのがKLのキャプテンでした。84分にマカッサルDFのパスをカットしたミンターがゴール前に持ち込みシュートを放つも、マカッサルGKレザ・アルヤ・プラタマがパンチングで逃れますが、そこに詰めていたジョズエがそのこぼれ球を押し込み、この試合2点目となるゴールを決め、KLは再びリードを2点に広げます。90+2分にはジョズエからのパスに飛び出したミンターを止めようとしたGKレザ・プラタマがミンターを倒してしまいます。これで得たPKを途中出場のハディン・アズマンが決めたKLが、最後は5-2で勝利し、AFC東南アジア地区決勝を制するとともに、地区間プレイオフ準決勝進出を決めています。

2022年8月24日(水)@KLフットボールスタジアム(クアラ・ルンプール)
KLシティ(マレーシア)5-2 PSMマカッサル(インドネシア)
⚽️KLシティ:ロメル・モラレス(33分)、ジョーダン・ミンター(45+2分)、パウロ・ジョズエ2(52分PK、84分)、ハディン・アズマン(90+4分PK)
⚽️PSMマカッサル:ヤコブ・サユリ(58分)、アクバル・タンジュン(63分)
?KLシティ(1):イルファン・ザカリア
?PSMマカッサル(2):ヤコブ・サユリ、リズキ・エカ・プラタマ
マカッサルの南部健造選手は先発し、80分に交代しています。

以下は両チームの先発XIと試合のハイライト映像。ハイライト映像はアストロアリーナのYouTubeチャンネルより)

地区間プレイオフでは・南アジア地区の勝者ATKモフン・バガンFC(インド)と9月7日に対戦予定ですが、国際サッカー連盟FIFAは8月16日、全インドサッカー連盟AIFFに即時の資格停止処分を科したことを発表しています。FIFAは、AIFFが第三者から不当な影響を受けており、FIFA規約の重大な違反にあたるとして、全会一致で即時の資格停止処分を科すことを決定したとしています。

インドの最高裁はAIFFに解散を命じ、インド国内サッカーは現在、最高裁が指名した3名の委員による管理者委員会が設置されていますが、この委員会によってに管理運営されてきたことが、FIFAのいう「第三者からの不当な影響」によると思われます。しかいFIFAの処分を受けて、インドの最高裁は国内サッカー管理運営権をAIFFに戻すことを8月22日に発表しており、FIFAによる停止処分解除は時間の問題と言えそうです。

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