ボラセパマレーシアJP

Mリーグ1部スーパーリーグ
2022年シーズン第1節および第9節結果とハイライト(2)

8月21日(日)に、順延されていたスーパーリーグの2試合が行われました。当初の予定では3月5日に開催されるはずだった第1節スリ・パハン対トレンガヌは、開幕してすぐ新型コロナ感染者が出たことによって延期されていました。また、第6節のスランゴール対PJシティは、当初は5月18日に予定されていましたが、5月にベトナムで開催された東南アジア競技大会通称シーゲームズに出場するマレーシアU23代表にスランゴールから多くの選手が招集されたことから延期されていました。

2022年8月21日(日)@ダルル・マクモルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハン 1-1 トレンガヌ
⚽️パハン:マヌエル・イダルゴ(47分)
⚽️トレンガヌ:ハビブ・ハルーン(73分)、ペトラス・シテムビ(87分)
?パハン(3):アシャル・アル=アフィズ、スティーヴン・ロドリゲス、アズワン・アリピン
?トレンガヌ(1):パペ・ディアキテ
MOM:ママドゥ・サマサ(スリ・パハン)
マレー半島東海岸に面するパハン州とトレンガヌ州をそれぞれ本拠地とする両チームの対戦は「東海岸ダービー」と呼ばれ、この試合も1万を超える観衆を集めて行われました。
試合開始から優勢に進めたトレンガヌは、9分にはチェチェ・キプレ、14分にはニック・シャリフがいずれも1対1になりながら、この試合のマンオブザマッチMOMにも選ばれたパハンGKママドゥ・サマサがいずれも好セーブで防ぎ、得点に至りませんでした。一方のパハンも18分にムスリム・アフマドが絶対的な好機にシュートを外すなど、両チームとも得点できないまま、前半は0-0で終了します。
後半に入るとパハンが先制します。47分には左サイドを上がったアズワン・アリピンからのクロスをゴール前でスティーヴン・ロドリゲスがスルー、右サイドでフリーとなっていたマヌエル・イダルゴがこのボールを受け、落ち着いてゴールを決め、パハンが1-0とリードします。
しかし73分にはパペ・ディアキテの右コーナーキックにハビブ・ハルーンが頭で合わせ、トレンガヌが同点に追いつきます。さらに87分にはアリフ・アンワルとのワンツーで抜け出したペトラス・シテムビが放ったシュートが、これをブロックしようとしたパハンDFショーン・ジャネッリに当たり、角度が変わりゴールインし、トレンガヌが逆転し、このまま逃げ切り3連勝を果たしています。
一方、シンガポールのレジェンド、ファンディ・アフマッド氏がテクニカル・ディレクターに就任以来、無敗だったパハンですが、その無敗記録は5で止まっています。

2022年8月21日(日)@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール 0-0 PJシティ
⚽️PJシティ:ダレン・ロック(59分)
?スランゴール(1):ムカイリ・アジマル
?PJシティ(2):ザイナル・アビディン・ジャミル、ダレン・ロック
MOM:ラフィ・ナゴールガニ(PJシティ)
スランゴールが1994年以来使用してきたシャー・アラムスタジアム(スランゴール州シャー・アラム)は老朽化し、その安全に問題があるとしてMリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLから使用を禁じられています。そのため、改修が終わるまでという条件で、スランゴールはPJシティのホームであるMBPJスタジアムに同居しています。MBPJスタジアムを本拠地とする両チームの「スランゴールダービー」は、本来のホーム、PJシティが代表FWダレン・ロックのゴールで挙げた1点を守り切り、今季3勝目を挙げています。
スランゴールはここまでリーグ3連敗、FAカップ準決勝ではトレンガヌに敗れるなど、サポーターの不満は頂点に達しており、この試合では一部サポーターが黒い衣服を身につけて入場するなど、クラブに抗議の意思を表しています。これに対してチームも、ミヒャエル・ファイヒテンバイナー前監督を事実上更迭し、ニザム・ジャミル コーチを監督代行に据えるなどの対応を行なっているものの、外国籍選手が1人もいないPJシティを相手に、4月6日以来11試合ぶりの勝利をもたらす一方で、ニザム監督のもとで2連敗、チームは今季初の4連敗を喫しています。
キム・パンゴン監督も観戦に訪れたこの試合自体はスランゴールが終始、優勢に試合を進めたものの、シュートは枠に決まらず、ラストパスが通らないなどの連敗からくるプレッシャーが感じられました。この敗戦後、チームだけでなくパトロンを務めるスランゴール州皇太子のアミール・シャー殿下までがサポーターに向けて声明を発表するなど 、「赤い巨人」のニックネームを持つスランゴールの凋落は止まりそうにありません。

2022年シーズン スーパーリーグ順位表(第17節終了時)

チーム 勝点
1 JDT 14 12 2 0 39 7 32 38
2 SAB 16 11 2 3 26 14 14 35
3 NSE 17 9 5 3 24 14 10 32
4 TRE 16 8 2 6 20 16 4 26
5 SRP 17 6 3 8 27 27 0 21
6 KLC 15 6 3 6 29 25 -5 21
7 KDA 14 5 3 6 19 25 -6 17
8 MEL 14 4 5 5 20 19 1 17
9 SEL 15 4 4 6 26 26 0 16
11 PJC 17 3 7 7 16 27 -11 16
11 SWU 17 4 2 11 15 37 -22 14
12 PEN 16 1 4 11 19 34 -25 7
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRE-トレンガヌ、SRP-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MEL-マラッカ・ユナイテッド

2022年シーズン スーパーリーグ 得点ランキング(第17節終了時)

ゴール数 選手名 所属
1 17 ベルグソン・ダ・シルヴァ JDT
2 12 フェルナンド・フォレスティエリ JDT
3 11 カイオン SEL
4 9 ロナルド・ンガ KDA
5 7 ダレン・ロック PJC
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRE-トレンガヌ、SRP-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MEL-マラッカ・ユナイテッド
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