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シャー・アラムスタジアムの解体案が浮上も、クランタンのオーナーがリース希望を表明

シャー・アラムスタジアムの解体案が浮上

スランゴール州シャー・アラムにあるシャー・アラムスタジアムは、1994年に開場した収容人数8万人を超える巨大スタジアム。本来はMリーグ1部スーパーリーグのスランゴールの本拠地ですが、施設老朽化のため観客に危険が及ぶ可能性があるとして、Mリーグを運営するMFLによって昨季から使用が禁止されています。このシャー・アラムスタジアムはスランゴール州の施設であることから、昨年、州政府は改修工事を行うことを発表していました。

しかし先月6月29日に、スランゴール州のアミルディン・シャリ州首相が、州政府が特別委員会を設け、スタジアムの解体も含めた再開発計画の検討を行うことを自身のツイッターで明らかにしたことから事態は急転直下、様々な憶測が飛び交い、その一つが現スタジアムの解体と規模を縮小した新スタジアムへの建て替えです。

具体的には、今後の維持管理費用の削減にもつながるよう、最大収容人数を現在の8万300人から3万から4万人収容程度(それでも十分大きいですが)にして立て替える案が有力ともされています。

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1998年にブキ・ジャリル国立競技場ができるまでは、大きな国際試合といえばこのシャー・アラムスタジアムが使われていました。こけら落としの大会ではバイエルン・ミュンヘンやリーズ・ユナイテッドを招き、1995年のバルセロナオリンピックアジア最終予選、1997年のFIFAユースワールドカップ、そしてチェルシーやアーセナルのアジアツアーでも試合会場になるなど、このシャー・アラムスタジアムは、文字通りマレーシアを代表するスタジアムでした。マレーシアでは素晴らしい施設が作られながら、維持管理が不十分でダメになる例をよく見ますが、ここもその例にもれなかったようです。また新しい施設を作れば、その費用の一部が中抜きされて誰かの懐に入るのもこの国の常なので、改修するよりは建て替えを望む声の方が大きいんだろうなぁ。

クランタンのオーナーがシャー・アラムスタジアムのリース希望を表明

そんなシャー・アラムスタジアムですが、Mリーグ2部プレミアリーグのクランタンのオーナーであるノリザム・トゥキマン氏が、シャー・アラムスタジアムのリースを希望していると、マレーシア語ニュースサイトのマジョリティが報じています。

ノリザム オーナーは自身のFacebookに投稿し、スタジアムの解体は不要で、施設管理者のスランゴール州政府に対してそのままクランタンに貸し出すことを希望しているということです。

これ以上の詳細は明らかになっていませんが、解体すれば費用がかかるこのスタジアムを賃貸すれば、州政府への収入にもなるわけで、ノリザム オーナーの申し出にスランゴール政府がどう反応するかが注目です

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