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スリ・パハンもFIFAの規定を使った帰化選手獲得へ

Mリーグ1部スーパーリーグでここまで2勝2分4敗の8位のスリ・パハンも、JDT同様に帰化選手の獲得が近いと、サッカー専門サイトのヴォケットFCが伝えています。

英国出身のリー・タックとアルゼンチン出身のエセキエル・アグエロは、スリ・パハンが既に帰化手続きを進めている選手で、6月24日のトランスファーウィンドウ期間最終日までにはその手続きが完了しそうだと、この記事では述べられています。

33歳のタック、28歳のアグエロの両選手は、父母や祖父母にマレーシア人はいませんが、いずれも2017年シーズンからMリーグでプレーしており、FIFAが規定する「同一国に5年間以上継続して居住する」という帰化選手登録のための条件を満たしていることから、今年に入って帰化手続きが進められていました。

スリ・パハンはこれ以前にもガンビア出身のモハマドゥ・スマレ(現JDT所属)を帰化させてマレーシア人選手として登録した実績もあります。

国内クラブだけでなく、マレーシアサッカー協会FAMも代表チーム強化のための「帰化選手養成プログラム」の一環として、ブラジル出身のギリェルメ・デ・パウラとコソボ出身のリリドン・クラスニキ(いずれもJDT所属)の帰化申請を行い、両選手は昨年2021年に晴れてマレーシア代表選手としてデビューしています。しかし、両選手はFIFAワールドカップ2022年大会予選などで「帰化選手」として期待されていたほどの活躍が見せられずが、FAMには批判が殺到、その結果としてFAMは「帰化選手養成プログラム」の凍結を発表する事態となっています。

しかしその一方で、FAMはMリーグのクラブによる所属選手の帰化申請についてはこれを阻むことはしないことも表明しており、タック、アグエロ両選手の帰化には特に障害はありません。

JDTも今季はスーパーリーグのペナンでプレーするブラジル出身で27歳のエンドリックを来季獲得し、帰化申請を行うことを明らかにしており、Mリーグは今後も帰化選手が続々と誕生しそうです。

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Mリーグには、マレーシア国外で生まれ育ちながら、父母や祖父母がマレーシア人であることから帰化してマレーシアパスポートを取得する「ハイブリッド」と呼ばれる帰化選手と、上記のタック、アグエロ両選手のように5年間滞在後に申請を行って帰化する帰化選手の2つのタイプの帰化選手が存在します。

JDTで言えば、ラベル・コービン=オン、マシュー・デイヴィーズ、ナチョ・インサ、ナタニエル・シオ・ホンワンが「ハイブリッド」帰化選手、ギリェルメ・デ・パウラ、リリドン・クラスニキ、そしてモハマドゥ・スマレがFIFA規定による帰化選手です。特にハイブリッド帰化選手は、2010年代後半から増え続けており、今季もブレンダン・ガン、クェンティン・チェン、サミュエル・サマーヴィル(いずれもスランゴール)、デヴィッド・ロウリー、ニコラス・スウィラッド(いずれもスリ・パハン)、ドミニク・タン(サバ)、ダレン・ロック(PJシティ)がおり、またマレーシア国外でプレーする代表選手にはディオン・クールズ(ベルギー1部SVズルテ・ワレヘム)やジュニオール・エルドストール(タイ1部チョンブリー)がいます。

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